イクメンは当たり前ではない

ここ数年で男性が育児に参加するいわゆる「イクメン」がはやっています。

日本では2016年に長妻昭労働大臣が少子化打開の一助として「イクメンという言葉を流行(はや)らせたい」と国会で発言し、一気に浸透した言葉です。

現在ではその考え方は急速に成長し、男性が育児をするのはもはや当たり前のことになりつつあります。

しかしながら、それが行き過ぎているようにも感じます。

当たり前だから褒めることではないという考え方

「行き過ぎ」というのは例えばTwitter上の以下のようなツイート。

問題です。育児をする男の人の事を何と言うでしょーか?…答えはパパ!イクメンの前に、パパって時点で育児しろください。

短い文章なので、人によって受け取り方に差はあるでしょうが、少なくとも私は「こいつおかしい」と思ってしましました。

いや、言いたいことは分からなくもありませんよ?

男性でも子供の世話をすることは特別なことではありません。
「当たり前」と言われればその通りです。

しかし、このツイートでは「だから褒めたり、感謝するようなことじゃない」と言っているように聞こえるのです。

これには絶対的に反対します。

感謝されてもいいじゃない

共働き家庭の場合、家事は分担します。双方フルタイムで働いているなら当然ですね。

妻と夫、どちらかの仕事が忙しく帰りが遅い場合は時間のあるほうが家事を多くこなしているはずです。

得手不得手もでしょうし、一概には言えないけど、仕事も含めた夫婦の負担が平等になるようにしていることでしょう。

家事分担は「平等」という意味においては「当然」のことです。

これが、妻の方が専業主婦である場合。

この場合、時間が多く取れる妻の方が家事のほとんどを担当します。

「平等」というなら当然ですよね。
もちろん、夫の方の仕事の負担自体が少ない場合はいくつかの家事も担当するでしょうが。

育児についても同じで、仕事の負担が少なければ夫の方も育児に参加する「べき」で、それをやって初めて「平等」といえます。

とまあ、家庭を円満にするには家族みんなが家庭のことを考え、うまくいくよう努力することが大切です。

ここで言いたいのは「平等なら感謝する必要ないの?」ってこと。

前述のツイートでは「当たり前のことやってるんだから感謝する必要がない」という考え方のように聞こえます。

いや、それはおかしいだろう。

専業主婦であったとしても、夫は家事をこなす妻に感謝しています。
たしかに、「えらい」と他人からほめられることは無いかもしれませんが、家庭内で、お互いのパートナー同士は「感謝」し合っているはず。

育児するパパが他人からほめられる必要はありませんが、妻は夫に感謝してもおかしくは無い。

それを「感謝する必要ない」というなら、もはや人の心がありません
ぶっちゃけ人としてアウト。

私個人的にはそういう人に自分の子供を育ててほしくない。

かつて、昭和の時代に超亭主関白の家庭でフロ・メシ・寝るとしかいわず、妻をまるで家政婦のように扱っている夫と同じことをやっています。

大半は「イクメン」にあたらない

ところで「イクメン」という言葉の定義についてですが、広義的には「育児に参加する男性」という意味で、一般的にこの意味で認識されています。

そもそもは2010年6月に長妻昭労働大臣が少子化打開の一助として「イクメンという言葉を流行(はや)らせたい」と国会で発言したことに端を発します。

その趣旨として、「男性の子育て参加や育児休業取得促進などを目的とした「イクメンプロジェクト」を始動させた」といういきさつがあります。

要は、「育児休暇をとって、育児をする男性」のことをイクメンとよぶのが本来の意味でした。

しかし同年(2016年)の男性の育児休業取得率はわずか3.16%。(これでも過去最高でした。)

しかも男性の育休取得期間で最も多いのは「5日未満」で、これが半数以上です。

育休といってもたったの1週間。「お産後のママがあまり動けない期間だけちょこっと手伝う」という感じでしょうか。

つまり、ほとんどの男性がまともな育休をとっていない=イクメンはほとんどいないことになります。

日本ではまだまだ難しい

男性が育休を取れない理由は、会社の理解や社会的なシステムがまだまだ整っているとはいえない状況にあるためと考えられます。

法律的には1年取れるようになっているのですが、それすら知らない人も多く、認知されていません。
私もごく最近までこの事実を知りませんでした。

会社としても育児世代となる20代後半~30代、40代前半の社員はバリバリいてほしいところ。

どこの企業も人手不足で困っている現在ではなおさらです。

こういった背景の中で、男性が育休をとるのはまだまだ難しいのが現状です。

ヨーロッパでは女性の社会進出が進んでおり、ママはフルタイムで働き、パパが育休をガッツリとって育児するということも珍しくないようです。

日本も同じようになるにはまだまだ時間がかかることでしょう。

まとめ

「イクメン」は確かに他人からほめられる必要はありません。

しかし、だからといって家庭内で妻が育児をする夫に対して「当たり前だろ」という態度になるのはおかしい。

家事分担・育児分担はそれぞれの家庭の状況に合わせてやればいいと思います。
その状況次第で夫がほとんど育児に参加できないこともあるでしょう。

それは仕事から離れられなくてどうしようもない状況だったりするわけです。

パートナー同士そういった相手の状況も理解し、お互いに感謝しなければしあわせな家庭も作れないのではないでしょうか。

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